ビットコイン市場は長らく40万円前後のレンジで細かな値動きを見せている。しかし最近になって極めて安定したレンジでの値動きが続きつつ、取引量が増加している。こうしたトレンドは前回のバブルが発生する前の2015年のチャートに似ていなくもない。
ビットコインは数百円程度の価格だったが、2013年末の最初のバブルで価格が一気に9万円ほどに上昇した。2014年に入るとバブルは崩壊し、2015年半ばまでじりじりと2万円未満の水準をキープしていた。その後のバブルで200万円近くまで上昇したのは記憶に新しい。
ビットコインの値動きを語る上では、需要と供給に基づく投機的な要素が価格を動かしていることが基本となる。つまり上昇して欲しいと思う投資家の総意によって、ビットコインの価格は実際に上昇する。
2019年に入ってから40万円弱でビットコインが推移しつつも、取引量が増加していることはこの兆候とも言える。誰かが上昇することを予測しているから、40万円水準でも買い増しているからである。
なおもう一つの主要通貨であるイーサリウムではより激しい下落が起きていたが、現在では同様のトレンドがさらに顕著にみられる。
2018年5月に9万円近くに到達したイーサリウムは現在は1万円から2万円の範囲で推移している。この下落率は80%程度で、ドットコムバブルが弾けた後のアマゾン株の下落率と同程度である。
ここでも注目すべきは取引ボリュームの増加だ。誰かがイーサリウムを買い進めており、その目的は値上がりをえるためである。上昇して欲しいと希望する投資家が増えるほど、投機的にはイーサリウムが上昇する可能性が高まる。
市場の動向に沿って投資するのであれば、価格が安定して動かない現在はビットコインとイーサリウムを買い進めておくチャンスかもしれない。
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