ここ2~3日の期間に28万円台に一時的に下落していたビットコインは、29日になると再び30万円に乗せた。
8月1日にはビットコイン分岐の可能性があるとして、国内の多くの取引所では取引への制限をかけている。このような状況の中、ビットコインやその他のコインの市場も、8月1日に起こりうる分岐の動向に注目が集まっている。
そもそも、8月1日に起きる可能性がある分岐とはトラブルなのではなく、ビットコインのスケーラビリティ(拡大余地)を改善するための、開発者集団による技術提案と、これに賛同するかどうかのマイナーと呼ばれるビットコインの分散されたインフラ運営者との合意を巡って起こっている。
ここ数日間はその技術提案の一つであるBIP91に対して、ビットコインのマイナーの賛同を図るシグナル期間が終了した。これにより、BIP91は採択されたと言えるため、8月1日に当初危惧されていたような大幅なビットコインの分岐は起きない可能性が高い。
一方で、技術のスケーラビリティの問題は解消したわけではなく、これに向けてSegWitと呼ばれる方式が採択されたという第一歩に過ぎない。今回のように、今後のビットコインなどの暗号通貨の発展に向けては、筆頭であるビットコイン同じく、様々なコインでこうしたインフラ改善に向けた取り組み、およびその動向がいわばファンダメンタルズとして市場を動かしていくだろう。
8月1日を心理的な懸念が高まっている一つの節目とすると、ここで分岐が実際に起きないことを確認の上で、上のレンジに抜けてくる可能性は考えられる。
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